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小柳ルミ子を愕然とさせた「豪邸から1億円盗難」衝撃事件/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史

小柳ルミ子を愕然とさせた「豪邸から1億円盗難」衝撃事件/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史

 このところ「闇バイト」応募者らによる強盗事件が頻繁に報道される。本当に物騒な世の中になったものだが、むろん昭和、平成の時代にも、資産家宅を狙った強盗や窃盗事件は少なくなかった。とりわけ強く思い出すのは、2000年7月に発生した、小柳ルミ子が暮らす豪邸で発生した「1億円盗難事件」である。

 警視庁広報を取材した当時のメモによれば、事件発生は7月19日。〈夜9時過ぎに警備会社からの110番通報で成城署員が駆けつけると、2階西側の窓ガラスが割られていた。だが、本人不在のため、何が盗まれたのかわからず、22日に海外から戻った本人と所属事務所の立ち会いで実況見分を行ったところ、盗難が判明した〉とある。

 7月28日に会見を開いた小柳は「ショックでした。帰宅して寝室に入ったら宝石箱がカラになっていて愕然、呆然としました。寝室に宝石箱があるということは、身内でもほとんど知らないことで…。寝室内でも少し隠れるところに置いていたんですが、そのままなくなっていました」

 そう話すと、肩を落としたのである。

 宝石箱にはシャネルやエルメスの時計のほか、インドで購入した1.3カラットのスタールビーなど、記憶にあるものだけで貴金属53点が入っており、その総額はなんと1億円。

「あと10点ほどは思い出せない」とするも、警備会社と契約しているとはいえ、そんな高価な宝石箱を自宅の部屋に無造作に置いていることに、報道陣からも驚きの声が上がったものである。

 しかも小柳は前夫である大澄賢也と、この年の1月に離婚。一人暮らしだったため、会見では報道陣から「こんな時、男性が家にいたら…とは思いませんでしたか」「賢也さんから連絡は入りませんでしたか」と、別れた夫がらみの話題がぶり返され、思わず苦笑いする場面も。

 さらに、大澄と別れる際に「1億円の慰謝料を払うか、芸能界を辞めるか」と迫ったとされることから「1億円=大澄」と、なんと仰天の「大澄犯人説についてどう思いますか」という不届きな質問が飛び出す始末。

 だがそこは、さすがに芸能界ウン十年の大ベテラン。

「今は宝石よりも愛がほしいですね」

 というナイスなコメントでかわし、窃盗犯に対しては、

「いい気になるなよ」

 と新曲のタイトルをアピールするプロ根性で、報道陣を唸らせたものである。

 ただ、その時点で彼女の手元に残ったのは、身に着けていたシャネルのイヤリングとエルメスの時計など数点のみ。まさに彼女にとって2000年は、夫に去られ、宝石を失うという悲運この上ない、忘れられない年となったことは間違いないだろう。

(山川敦司)

1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。

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