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暴走族は「絶滅危惧種」でも文化は残る…脅してヘルメットを奪う「コルク狩り」の現状

暴走族は「絶滅危惧種」でも文化は残る…脅してヘルメットを奪う「コルク狩り」の現状

 今でも「暴走族文化」はしっかりと残っているようだ。

 4月下旬、東京・渋谷区の路上で、男性が被っていたバイク用ヘルメットを奪ったとして、20歳の男ら3人が逮捕された。

 3人は被害者の男性に「コルクかぶってるけど許可もらってんの?」「ヘルメットか金よこせ」などと因縁をつけて暴行を加え、ヘルメットを奪った疑いが持たれていた。

 実はこれ、かつて暴走族の間で流行ったものだ。コルクの緩衝材を使ったキャップ型ヘルメット「コルク半」を奪う「コルク狩り」と呼ばれる行為なのである。かつてヤンキー雑誌を手掛けていた編集者が解説する。

「目立ったところでは、10年前の2013年、東京・昭島市でコルク半をかぶった少年を殴りつけ、クルマに乗せて連れ回した無職の男4人が逮捕されています。『昭島市でコルクをかぶれるのは仲間だけだ』などと難癖をつけ、ナイフを突きつけて脅した。一般の人から見れば、コルク半は決してカッコいいヘルメットではないのですが、ヤンキーの間ではむしろステータス。発泡スチロールを使用したヘルメットと違い、1万円を超えるため、30年以上前からコルク狩りが続いているんです」

 加えて今は、ステータス以外にも狙われる理由があると、グッズ雑誌ライターが語る。

「最近のコルク半は、エアブラシで独自のペイント加工が施されている限定モデルもあり、高価なものでは5万円を超える。オークションサイトでは数多くのコルク半が販売されていますが、中にはどこで仕入れたのか怪しい商品もあります。金儲けのための、商材のひとつになっている可能性はあるでしょうね」

 暴走族は「絶滅危惧種」と言われるが、「コルク狩り」だは残り続けるのかもしれない。

(ケン高田)

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