事件

「ルフィ強盗団」実行犯30人の最凶素顔を暴く(2)自衛官の所属先は取材拒否

「ルフィ強盗団」実行犯30人の最凶素顔を暴く(2)自衛官の所属先は取材拒否

 永田容疑者と同じく中野の事件で実行役を担ったとみられる西本佑聖容疑者(22)は、事件後、フィリピンに出国していた。が、2月2日に成田空港に帰国したところを、強盗傷害などの容疑で逮捕されている。西本容疑者の自宅は大阪市。強盗団のメンバーがいかに広い範囲から集められていたのかがわかる。

「母親と一緒に住んでいたのは家賃6万円台のアパート。もともとは祖母が住んでいた部屋で、亡くなった後を引き継ぐ形で引っ越してきたんや。家族ともどもこのあたりの出身で顔なじみも多かったみたいやけど、すれ違っても軽く会釈するくらいで愛想のいい感じやなかったな」(近隣住民)

 フィリピンへの渡航は強盗で得た金を運ぶためだったと言われ、運び屋となれば強盗団の中でも指示役の「ルフィ」に近い人物ということになる。

 母親に話を聞こうと部屋の呼び鈴を鳴らしたが、何の応答もなかった──。

「事件後にマスコミが押しかけて来たから、母親はどこかへ身をかわしているかもしれへん」(近隣住民)

 1月12日に千葉県大網白里市のリサイクルショップに押し入り、70代の店主に怪我を負わせた強盗致傷事件で、翌日、同容疑で千葉県警に逮捕されたのはなんと、現役自衛官の中桐海知容疑者(23)だった。

「逮捕後、中桐容疑者のスマホを解析し、狛江市の強盗殺人事件の情報が上がってきた。現場では住人の大塩衣與さん(90)が暴行死を遂げており、結果的に事件を防ぐことはできなかったが、一連の強盗の関連性が浮き彫りになった」(捜査関係者)

 三重県で生まれた中桐容疑者は高校卒業後、自衛隊に入隊。事件の直前は津市の久居駐屯地に所属していた。入隊前の中桐容疑者を知る人からは「明るい人柄で、とても強盗犯になるようには見えなかった」との言葉が多く聞こえてくる。規律を重んじる自衛隊での生活が合わず、人が変わってしまったのだろうか。

「中桐容疑者は22年11月25日付で、所属部隊から所在不明届が出されていました。派遣先の業務に不満で、部隊から脱走したそうで、『自衛隊に戻されるから実家には帰れない』と言っていたとか。その後は知人を頼って泊めてもらうなど、その日暮らしの生活を続けていました。自衛隊時代から隊に預貯金を管理され、金に困っていたこともあって、逃走資金欲しさで闇バイトに手を出したのか‥‥」(社会部記者)

 駐屯地に取材を申し込むも、「答える状況になく、お断りしている」と応じるばかり。国民を守る立場から、非道な犯罪者へと転落した中桐容疑者。動機や経緯は今後の裁判で明らかにされよう。

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