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中日・根尾昂が「追試テスト」で掴んだ開幕一軍キップ

中日・根尾昂が「追試テスト」で掴んだ開幕一軍キップ

「開幕一軍」も見えてきた。

 中日・根尾昂投手が2月27日、ナゴヤ球場での二軍練習で打撃投手として登板した。関係者、地元愛知県のメディアは口を揃えて「まるで別人!」と称賛していた。

「2月8日、沖縄キャンプでも打撃投手として投げたんですが、そのときはボール球が先行。キャンプ初日にブルペン入りし、直球、スライダー、スプリットなど個々のボールの質は高かっただけに残念でした」(名古屋在住記者)

 根尾はこれまで実戦形式の練習には一度も投げさせてもらえなかった。今回の“追試”で投手としての成長を見せることもできたわけだが、山井大介・二軍投手コーチはこんな話をしていたそうだ。

「次(の根尾の登板)は試合になると思う」

 それだけ内容が良かったのだろうが、キャンプと合わせて「打撃投手2回」で実戦登板となるのは早すぎる気もするが…。

「高橋宏斗が侍ジャパンに選ばれました。侍ジャパンがWBCで順調に勝ち上がれば、3月22日(現地時間)まで米・マイアミにいることになります。高橋の疲労具合では開幕ローテーションから1回外すことも考えなければなりません。その代役の先発投手は誰になるのか」(前出・名古屋在住記者)

 根尾にもそのチャンスがあるというわけだ。立浪和義監督が、昨季25試合に登板した根尾をあえて二軍スタートとしたのは、先発型の投手にバージョンアップさせるためだった。

「その第一歩となるはずだったのが2月8日の打撃投手でした。オフの間、かなりハードな自主トレを続けてきたとの情報は立浪監督以下首脳陣の耳にも入っていました」(球界関係者)

 首脳陣は、いずれ根尾にもチャンスを与える気でいたのかもしれない。

 根尾は実戦感覚を養うだけではなく、先発投手として長いイニングが投げられることも証明しなければならない。

 開幕戦は3月31日だ。そこから逆算すれば、「次回登板が実戦」でも早すぎることはない。むしろ遅すぎるくらいだ。根尾はこの好機を生かすことができるのか。

(飯山満/スポーツライター)

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